祖国・日本の罪とわたし
(シスター・ソハラ、ドイツ本部)

 

第二次世界大戦後に生まれたわたしが、祖国・日本を離れ、マリア福音姉妹会のシスターになったのは、1978年でした。ドイツや他の国々から来たシスターたちと共に生活を始めるまで、わたしは、大戦中に日本軍が中国・朝鮮半島・台湾その他アジア諸国でどのようなことをしてきたか、またその他の戦時中のことについて、恥ずかしいほど無知で無関心でした。日本が犯してきた罪に対して、そんなわたしの目を開かせたのは、ドイツ人のシスターたちの態度でした。彼女たちはユダヤ人をはじめ、他国の人々に対して戦時中ドイツが犯したことを心から悔い改め、今日まで常に新たにへりくだって、赦しを求め続けているのです。その反面わたしは、過去のことを知れば知るほど、日本人であることを恥じるようになっていました。

 

しかし、20年以上前のことですが、神はわたしにこう問いかけられたのです。「自分の祖国を裁いているお前は何者か? 多くの日本人と同じように、以前は近隣のアジアの人々を根拠なくさげすみ、日本人として優越感を持っていた自分を忘れたのか? 自分の傲慢さ、醜さ、罪深さを棚に上げて祖国を裁くお前も、当時その場にいれば同じことをしていたであろうに!」この問いかけは、わたしの石の心を少しずつ砕き、神が愛してくださっているアジアの国々と祖国・日本への愛が、わたしの内にも生まれてきたのです。

 

そして、全世界の罪を取り除く神の小羊イエス・キリストの十字架のもとで、「カナン」を訪ねて来られた韓国や台湾の方々と、また戦後60年を機に広島と長崎への原爆投下の罪を謝罪してくれたアメリカ人のシスターたちとも、心から和解することができました。共にイエス様を愛し、礼拝することの幸いを感謝しています。

長崎への和解の旅
(シスター・スミルナ、日本支部)

 

広島や長崎の原爆投下から70年を迎えた2015年8月。うだるような猛暑の中、「シオンとの架け橋」が企画した長崎の旅に参加させていただきました。これまでも何回か長崎を訪問したことがあり、それに加えて特に永井隆博士の著書や生存者の川野正七先生との交わりによって多くのことを教えられ、考えさせられました。

 

今回の参加者は全員クリスチャンで、同じ信仰によって結ばれていましたが、日本・イスラエル・韓国・台湾・フィリピン・アメリカ、そして、わたしたちフィンランドとドイツと、それぞれ違う国籍を持っていました。従って、第二次世界大戦から70年がたった今も、戦争については、それぞれの立場が違っていました。長崎に向かって行くバスの中で分かち合いの時を持つと、思っていた以上に、東南アジアからの参加者の中に戦争時代からの傷が残っていることが分かりました。しかし、聖書に「実に、キリストはわたしたちの平和であります。二つのものを一つにし、御自分の肉において敵意という隔ての壁を取り壊し、(中略)、双方を御自分において一人の新しい人に造り上げて平和を実現し、 十字架を通して、両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました。」(エフェソ2・14~16)と書かれているとおり、主ご自身がわたしたちに、赦し合いと和解、いやしを与えてくださいました。原爆資料館では、目を覆いたくなるような惨たらしさを沈黙のうちに見学しました。その後、爆心地で集まり、共に祈り、そして愛と赦しの聖餐の恵みにあずかることができました。平和の君なるキリストの再臨を待ち望み、御国の到来を祈るのみです。